振袖にもサイズはある!サイズの測り方、サイズが合わない時の対処法
サイズがぴったり合う振袖は、見た目が美しいばかりでなく着心地もグンとよくなります。とはいえ、「振袖が初めて着る着物」というケースも多いため、測り方がわからない方も多いのではないでしょうか。今回は振袖のサイズの測り方、サイズが合わない時の対処法についてご紹介します。
振袖のサイズの測り方
振袖のサイズの測り方について、具体的にご説明します。
まずは3つの寸法について知る
振袖を選ぶ際はまず、身丈、裄丈、袖丈という3つの寸法について知ることが大切です。
「身丈」とは、首を包む肩山から足首にかかる裾までの長さのこと。身丈は、帯の下にある折り返し部分である「おはしょり」の分の長さも計算して作られていることも覚えておきましょう。
そして、「裄丈(ゆきたけ)」とは腕の長さのこと。「背縫い」と呼ばれる背中の中心から袖口までの長さのことを指し、手のくるぶしが隠れるくらいに調節するのが一般的です。
「袖丈(そでたけ)」とは、袖部分の、腕を入れる方向に対して垂直方向の長さのことをいいます。袖の一番上の部分である「袖山」から「たもと」までの寸法がこの袖丈にあたります。
長さを調節しながら計測する
基本的な3つの寸法が理解できたら、次に計測に移りましょう。振袖はそれぞれの身長や体型に合わせて、各パーツの長さを調整することになります。「身丈」は身長に5cm足した長さまでがちょうどよいとされます。身丈は本来、肩から裾までの長さで測りますが、女性の場合はおはしょりの分も含めて考えなければなりません。
痩せ型、普通体型の方であれば、身長プラス5cm程度までなら見た目にも違和感なく着られます。ただし、ぽっちゃり体型の方は振袖が持ち上がってしまうことがあるので、身長プラス8~10cm以上を目安にしましょう。
次に「裄丈」である腕の長さを計測しますが、真横に伸ばしたときと下ろしたときでは長さが変わってしまうため、腕は斜め45度に上げて測りましょう。首の付け根部分から肩の頂点を通り、手首のくるぶしまでの長さを測ります。
そして、「ヒップ」は一番幅があるところで計測しましょう。成人式はイスから立ったり、座ったりといった動きが多いため、動きやすいサイズに調整するのがベター。前巾にプラス5分程度のゆとりを持たせたり、ヒップが大きい方は後巾を少し広めにしたりして、動きを楽にするのがおすすめです。
販売店によってサイズ形式は異なる
振袖は、販売店によってサイズ形式が異なることも覚えておきましょう。振袖を反物から仕立てる「お仕立て」の場合は、着る人のサイズにぴったり合わせて仕立てられますが、レンタル振袖の場合は多くがM~Lといったサイズ形式。洋服と同じようなサイズの設定であることがほとんどです。お仕立てのようにサイズ調整はできないため、前述のサイズ計測をしっかりと行いましょう。
また、レンタルの場合は標準的とされるサイズが多くそろう一方、標準体型でない小柄さん、あるいは大柄さんが着やすいサイズは数が限られます。早めに予約が埋まることが多いため、該当する方は早めにオーダーするようにしましょう。
試着ができないネットショップは注意
振袖をネットショップでレンタルする場合、試着ができないためサイズ選びには注意が必要です。着付けである程度調節は可能なものの、極端に丈が足りないなどの場合は美しい着付けをできません。心配なときにはネットショップでなく、販売店で相談するのがよいでしょう。
サイズが合わないときはどうする?
サイズをしっかり測って購入しても、実際に袖を通してみると合わない場合もあります。サイズが合わないときはどうすればいいのでしょうか。
交換できる場合は交換する
販売店の中には、振袖のサイズが合わない際に交換してもらえるお店もあります。人気の振袖の場合は在庫がなくなることもあるため、試着後にサイズが合わないと気づいたら早めに相談するようにしましょう。
仕立て直す
サイズが合わず交換もできない場合は、仕立て直すという方法もあります。たとえば、袖丈が長すぎる場合は、袖丈を詰めることで対応できます。身丈が短すぎる場合は丈出しをし、以前の折り目・縫い目を消す「スジ消し」と呼ばれる作業を施すことで、目立たずにほどよい長さに仕立てることが可能です。
着物は洋服と違って生地に余裕があるため、多少のサイズ違いであれば調整できるのが魅力です。まずは着物専門店に持ち込み、仕立てでどの範囲まで調整できるか相談してみましょう。
今回は振袖のサイズの測り方、サイズが合わない時の対処法についてご紹介しました。着物の寸法は独特なので最初は戸惑ってしまうかもしれませんが、ポイントを押さえれば正確に計測できます。多少のズレが生じたとしても、着丈はおはしょりで調節ができますし、その他の部分についても仕立て直すことでちょうどよい長さにできます。ぜひ自分にぴったりのサイズに仕上げて、振袖を素敵に着こなしてみてくださいね。