振袖と普通の着物は何が違う?初心者に知ってほしい着物の基本!
若い女性が晴れの日に着る正装のひとつとして振袖があります。振袖は、ドレスと比べても華やかさで負けていません。むしろ最近はトレンドに敏感な若い女性が好んで着るようになりました。ところで振袖は普通の着物とは別物なのでしょうか?今回は、着物と比べた振袖の特徴について詳しくご紹介します。
「振袖」は着物の一種
そもそも着物とは、日本に古くからある衣装のことです。着物の特徴を簡単にまとめると「長着(ながぎ)と帯」を基本にした和装のことになります。長着とは、着物の表面に着ている表着のことです。そのため着物の種類とは、長着の種類という意味でもあります。
着物にはいくつか種類があり、こちらでは着物の種類について詳しくご紹介します。着物の種類とは、長着の種類のことです。
振袖
振袖(ふりそで)とは、未婚女性が晴れの日など、フォーマルなイベントのときに着る着物のことです。ちなみに「振袖」は着物の一種です。
打掛
打掛(うちかけ)とは、花嫁さんが結婚式のお色直しのときに着る着物のことです。打掛には。白無垢(しろむく)や色打掛(いろうちかけ)の2種類があります。
黒紋付
黒紋付(くろもんつき)とは、女性がお通夜や葬式などのときに着る着物のことです。黒紋付は一般的には喪服(もふく)といいます。
黒留袖
黒留袖(くろとめそで)とは、既婚女性がフォーマルなイベントのときに着る着物のことです。
色留袖
色留袖(いろとめそで)とは、未婚女性・既婚女性のフォーマル・セミフォーマルのときに着る着物のことです。また生地が黒色以外の留袖のことです。
訪問着
訪問着(ほうもんぎ)とは、カジュアルからフォーマルのときに着る着物のことです。格式的には、振袖や留袖の次です。
付け下げ
付け下げ(つけさげ)とは、インフォーマルなときに着る着物のことです。格式的には、訪問着の次です。
色無地
色無地(いろむじ)とは、カジュアルなときに着る着物のことです。白生地を黒色以外の一色のみで染まった着物のことです。
小紋
小紋(こもん)とは、カジュアルなときに着る着物のことです。格式的には、付け下げや色無地の次にあたります。
紬
紬(つむぎ)とは、プライベートなど普段着として着る着物のことです。
浴衣
浴衣(ゆかた)とは、素肌に着る着物のことです。
袴
袴(はかま)とは、ズボンタイプの着物のことです。
振袖とほかの着物の違い
振袖と他の着物では、どんな点が違うのでしょうか?こちらでは振袖がほかの着物とは違う特徴について詳しくご紹介します。
未婚女性の第一礼装である
振袖は、未婚女性の第一礼装です。未婚女性とは、基本的には結婚適齢期を迎えた若い女性を指します。第一礼装とは冠婚葬祭・各種式典において主催者側が着る服装のことです。仮に、主催者側の主役が結婚適齢期を迎えた若い女性である場合、振袖の中の最上級のものである大振袖(おおふりそで)を着ます。
また、逆に家族・親族・友人代表の中に結婚適齢期を迎えた若い女性がいる場合、主役を立てる意味で中振袖(ちゅうふりそで)か、小振袖(こふりそで)のいずれかを着るのがマナーです。
着物の中で袖がもっとも長い
振袖は、着物の中で袖がもっとも長い着物です。振袖の定義のひとつに、袖の長さが3尺(約113cm)以上の着物が振袖であるという項目があります。基本的に他の着物で、袖の長さが3尺(約113cm)以上のものはありません。そのため、袖が長い着物を見たら振袖と思ってほぼ間違いなしです。
表装におめでたいデザインが採用されている
振袖は、表装におめでたいデザインが採用されている着物です。ほかの着物はデザインなしか、地味なデザインが採用されています。そのため、表装におめでたくて、派手なデザインが採用されているときには振袖と思ってほぼ間違いなしです。
振袖を着用するシーン
振袖はどんなシーンで着用されるのでしょうか?こちらで詳しくご紹介します。
結婚適齢期の未婚女性が主役になるイベントのとき
振袖を着用するシーンは、結婚適齢期の未婚女性が主役になるイベントのときです。基本的には、卒業式のとき・謝恩会のとき・成人式のとき・初めて就職した会社での入社式のとき・お見合いのとき・結納のとき・結婚式のお色直しのとき・祝賀会のとき・大きなイベントのとき・大きなパーティーのときなどが挙げられます。ちなみに結婚適齢期の未婚女性が主役になるイベントのときは、振袖の中の本振袖である大振袖を着用するのがしきたりです。
お正月の初詣のとき
振袖を着用するシーンは、お正月の初詣のときです。お正月はイベントでなく毎年の行事ですが、振袖を着用してもよいとされています。とくにおすすめの着用シーンは、初詣のときです。素敵な振袖を見せて、神様に新年の挨拶をしましょう。
まとめ
今回は、着物と比べた振袖の特徴についてご紹介しました。振袖は、華やかで色鮮やかで高級感があります。また長い歴史があるにも関わらず、まったく色褪せることなく、令和の日本にあっても若い女性たちの心を強く惹きつける存在です。もし自分が主役になるイベントがあるときは、ぜひ振袖を選んでみてはいかがでしょうか。