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振袖には種類がある!大振袖・中振袖・小振袖の違いを徹底解説!

公開日:2023/03/15  


結婚式や成人式などの晴れの日に欠かせないのが振袖です。若い女性が振袖を着ると、場が一気に華やかになるでしょう。ところで振袖をよく見ると、袖の長さが長いもの、短いものがあります。振袖にも種類があるので、今回は大振袖・中振袖・小振袖の違いについて徹底解説しましょう。

大振袖の特徴と着用シーン

大振袖とは、最高位の振袖のことです。大振袖の読み方は「おおふりそで」と読みます。大振袖は、本格的な振袖という意味で、本振袖(ほんふりそで)ともいう着物です。そのため、基本的に振袖とは大振袖のことを指します。

本来は袖の長さが3尺以上の着物が振袖

本来は、袖の長さが3尺(約113cm)以上の着物のことをすべて振袖と読んでいました。ところが現在は、3尺以下の長さの着物も「中振袖」「小振袖」というグレードに分けて作られています。大振袖という名称も中振袖・小振袖とグレードを分けるために設定されたものです。

大振袖の別名

大振袖は、袖に特徴があることからいくつもの別名がある振袖です。大振袖の別名には「本振袖・引き振袖・引き振り・お引きずり・お引き」などがあります。大振袖が「引き〇〇」といわれる理由は、長い袖を引きずって歩く姿にちなんでいるのです。

大振袖のグレード

大振袖のグレードは、未婚女性の第一礼装です。未婚女性が冠婚葬祭、または式典のときに着ることができるフォーマル(正装)な和装という位置づけです。ちなみにグレードの順位は、大振袖(本振袖)を頂点として中振袖・小振袖の順で下がっていきます。

大振袖の家紋の数

大振袖の家紋の数は、正式には5か所です。理由は、大振袖が第一礼装であるので最高数の5か所が許されているから。場所は背紋にひとつ、抱き紋(胸)に2つ、袖紋(外袖)に2つの合計5か所に家紋が入ります。

大振袖の袖の長さ

振袖を見分けるもっともわかりやすい特徴が袖の長さです。大振袖は、3種類の振袖の中でもっとも長い袖です。本来の大振袖の長さは、3尺3寸(約125cm)以上とされています。女性の身体の位置に置き換えると、袖の先端部分である袂(たもと)が女性の足のくるぶしあたりです。またたとえ話では袂が床につくほど長いものといわれています。

ただし現在では、長いもので120㎝、短いもので104㎝程度のものを大振袖といいます。ちなみに江戸とき代の価値観では、振袖が長くなるほど若さの象徴・トレンドであると考えられていました。そのため若い女性は競って振袖の袖の長さを長くしていました。これが、未婚の若い女性が袖の長い振袖を着ていた理由です。

大振袖のデザイン

大振袖にはどんなデザインが採用されているのでしょうか?こちらでは大振袖に採用されているデザインについて詳しくご紹介します。

・松竹梅(慶次のシンボルであるから)
・鶴亀(長寿のシンボルであるから)
・青海波(幸せが無限に広がることを願っているから)
・黒・白・赤(縁起が良い色であるから)

大振袖の着用シーン

大振袖の着用シーンは、結婚式の主役である花嫁です。具体的には、披露宴でのウエディングドレス後のお色直し衣装として大振袖が着用されます。ちなみに披露宴での大振袖は、色打掛(いろうちかけ)と引き振袖(ひきふりそで)の2種類あるのが特徴です。

中振袖の特徴と着用シーン

中振袖とは、大振袖の次に格式が高い振袖のことです。中振袖の読み方は「ちゅうふりそで」と読みます。

中振袖のグレード

中振袖のグレードは、未婚女性が着るゲスト用のフォーマル(正装)和装です。もともとは未婚女性が成人式に着る振袖でした。現在は、結婚式で主役である花嫁さんが大振袖を着ることから、ゲストで呼ばれた未婚の女性は、主役を立てるという意味でグレードが下がる中振袖を着るという位置づけになっています。ただしあくまで形式上の話です。

中振袖の袖の長さ

中振袖の袖の長さは、大振袖の次に長い袖です。本来の中振袖は、2尺5寸(約95cm)前後とされています。女性の身体の位置に置き換えると、袖の先端部分である袂(たもと)が女性のふくらはぎあたりです。ただし現在では、100〜110cm前後とされています。

中振袖の着用シーン

中振袖の着用シーンは次の通りです。

・結婚式のゲストとして参加するとき
・成人式のとき
・お見合いのとき
・結納のとき
・お祝いごとのとき
・パーティーのとき

小振袖の特徴と着用シーン

小振袖とは、中振袖に次ぐ格式がある振袖のことです。小振袖の読み方は「こふりそで」と読み、別名は「二尺袖(にしゃくそで)」といいます。

小振袖の袖の長さ

小振袖の袖の長さは、振袖の中でもっとも短い袖です。本来の小振袖の長さは、2尺(約75cm)前後とされています。女性の身体の位置に置き換えると、袖の先端部分である袂(たもと)が女性の膝あたりです。ただし現在は60㎝から85㎝前後とされています。

小振袖の着用シーン

小振袖の着用シーンは次のとおりです。

・卒業式のとき
・パーティーのとき
・観劇のとき
・セミフォーマルなイベントのとき
・お茶会のとき
・結婚式にゲストで呼ばれたとき
・カジュアルなお出かけのとき

まとめ

今回は、大振袖・中振袖・小振袖の違いについてご紹介しました。振袖は、結婚式など日本のイベントには欠かせない最高位のフォーマルな衣装のひとつです。振袖を着た若い女性が登場することで、豪華なイベントに変えてくれます。もしこれから結婚式や成人式を控えている方がいれば、ぜひ振袖を選んでみてはいかがでしょうか。

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