クリーニングは必要?レンタルした振袖を汚してしまったら?
振袖レンタルはとても便利ですが、もし汚してしまったらどうすればいいのかということが気になる人は多いのではないでしょうか。高額な弁償をしなければいけないとしたら大変なので、レンタルに心配なイメージを持っている人もいるかもしれません。
しかし実際のところ、レンタルした振袖を汚してしまった場合でも、それほど心配する必要はないといえます。
基本的にクリーニングは不要
レンタルした振袖を汚してしまった場合、急いでクリーニングに出さなくてはと焦ってしまうかもしれませんが、それは間違った対応です。ほぼすべてのレンタル業者が、振袖に汚れがついてしまってもレンタルした人はクリーニングに出さなくてもよいということを規約に明記しています。
食事で付いたちょっとした食べこぼしによる汚れ、雨による泥ハネなどといった小さな汚れは、振袖レンタル業者からすれば想定の範囲内です。そのくらいの汚れはどうしても付いてしまうものだという風に見越して、返却後のクリーニング代もレンタル料には最初から含まれています。そのため、故意に乱雑な取り扱いをするのは問題外ですが、振袖を着るときはあまり汚れに神経質になりすぎなくてもよいといえるでしょう。
一番やってはいけないのは、無理に自分で振袖に付いた汚れを落とそうとすることです。振袖はとても繊細なものなので、プロではない素人が自分なりにどうにかして汚れを落とそうとしてしまうと、きれいになるどころかかえって振袖に傷がついてしまう危険性すらあります。
もし振袖に汚れが付いてしまったときは、下手に触らず、規約を改めて確認するのが大切です。その後、レンタル業者に連絡し、どんな対応をするべきなのかを相談するのが最善策になります。
なるべく早く返却するのが大切
振袖についた汚れは時間が経てば経つほど落ちにくくなるものです。汚れがあることに気付いたら、なるべく早くレンタルした振袖を返却できるように用意を進めましょう。
とはいえ、脱いだ振袖を即座に返却用の箱などに詰めて送るのはおすすめしません。一度着た振袖は汗をかなり吸収しているのが普通なので、しっかりと乾燥させることは必須です。
振袖を干すときは、できれば振袖の部分と長襦袢などは分けたほうがよいですが、ハンガーの数が足りない場合などは一緒に干しても問題ありません。ポイントは直射日光や蛍光灯などの光が当たらない場所を選ぶことです。
振袖はあまり光に当たり過ぎると日焼けしてしまう可能性があるので、干す場所は暗いところのほうが明るいところよりも適しています。一晩ほど干しておけば振袖はじゅうぶんに乾きます。乾いた後は最後にもう一度汚れの状態を確認して、業者が示している手順に従って返却しましょう。
■覚えておいて損のない汗抜きテクニック
覚えておくと使えるかもしれないテクニックに汗抜きというものがあります。これは、振袖をハンガーにかけたまま、脇や襟など汗をかきやすい部分に霧吹きでさっと水を吹きかけてやさしくタオルで叩く、という簡単にできる汗染み対策です。
汗染みもレンタル業者からすれば付くのが当たり前といってもいいくらいのものですが、気になる人はきちんと問い合わせたうえで汗抜きをしてみてもよいかもしれません。
自分でできる応急処置
レンタルした振袖に汚れが付いたときは下手にその汚れに触らないというのが鉄則ですが、応急処置レベルのちょっとした対処くらいであればしても特に問題はないものです。例えば、コーヒーやお酒などの液体によって汚れが付いてしまったときは、急いで濡れタオルやティッシュで軽く叩けば、繊維の奥までどんどん染み込んでいってしまうのを防ぐことができます。
また、もし卵や血といったたんぱく質系の汚れが付いてしまったときには、温められたおしぼりなどの温かいもので拭いてしまうと固まってしまうので要注意です。成人式が行われるのは寒い時期なので、お店で食事をする場合は手元に温かいおしぼりがあることも多く、ついそれで拭いてしまいそうになりますが、たんぱく質系の汚れにはその対処法が厳禁であることをよく覚えておきましょう。
ただし、こうした応急処置はしてもそれほど問題はないとはいえ、積極的にしたほうがよいとはいえないものです。そして、明らかにひどい汚れが付いてしまったときは、自分でできることはほとんどありません。やはり振袖の汚れにはなるべく手を付けず、レンタル業者におまかせするのがおすすめです。
まとめ
レンタルした振袖を汚してしまったときは、自分でクリーニングする必要はない場合がほとんどです。レンタル業者にもよりますが、そのことは規約に明記してあることが多いので、レンタル契約をする際は少し大変でもきちんと規約を把握しておくようにしましょう。
とはいえ、汚れは時間が経つほどに落としにくくなります。そのため、返却はなるべく速やかに行わなければいけません。着終わった振袖は、しっかり干したうえでできる限り早めに返却することが大切です。